恵庭事件を扱った映画が、七尾市で上映されました。 自衛隊と日本国憲法について問いかける映画です。 以下、簡単に紹介します。 いま 自衛隊と日本国憲法を問う―と銘打った映画 「憲法を武器として 恵庭事件 知られざる50年目の真実」を 観てきました。 21日午後、石川・七尾美術館アートホールで、 1回のみの上映でした。 上映後、飯塚秀孝監督のトークもありました。 恵庭事件というのは、 北海道の恵庭町、自衛隊島松演習場が舞台。 近くで酪農を営む、 野崎牧場の野崎兄弟が 1962(昭和37)年12月、通信線を切断した事件。 長年、戦闘機や大砲の騒音被害で、 牛の乳量が落ち、母親ら家族の健康が損なわれ、 約束が守られなかったことから、やむにやまれぬ実力行使でした。 国は自衛隊法121条(防衛の用に供する物)で起訴。 全国から集まった弁護団が、 自衛隊は憲法9条に違反すると主張。 映画は、札幌地裁で、3年半、計40回にわたる公判の模様を ドキュメンタリータッチでリアルに描き、 被告・弁護団が検察側を追い詰め、裁判官にも 違憲判決を導き出そうとの気迫あふれる弁論を展開。 実写を含む臨場感あふれる映像の連続でした。 判決は、1967年3月29日に。辻三雄裁判長は、 「被告は無罪」としましたが、自衛隊の憲法判断を回避。 「肩透かし判決」となりました。 違憲判断が出なかったことで、検察は控訴せずに確定。 この結果、50年後の今、 「自衛隊と日本国憲法」が改めて問われることになった、 と飯塚監督は指摘しています。 圧巻は、映画の最終場面に、 辻裁判長の二女・美見さんが登場、 「父が生前、判決を出すにあたって最高裁から、 憲法判断を回避せよ、との圧力がかかった事実を告げていた」ことを 明らかにしました。 当時も政権に寄り添う裁判の実態が改めて浮き彫りにされました。 上映後のトークで、飯塚監督は、 弁護団で存命の内藤功さんら3人にインタビュー、 厚さ10数センチに上る裁判記録を読み、 語り役・仲代達也さん主宰の「無名塾」の 俳優さんらを起用して制作した裏話を紹介しました。 内藤弁護士らは、回想場面に登場しています。 美見さんとのインタビューにも言及、 昨年3月28日付の北海道新聞にその手記を発見し、 「お願いした」と打ち明けました。 その際、美見さんは 「自分が黙っていたら、この重大な事実が 永遠に闇に葬り去られてしまう。公表は私の使命だ」と 言っていたことを明かしました。 富山でも、上映したいです。 (E)
by 9joukanren
| 2018-01-23 23:55
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